上武国境(群馬/埼玉) 小丸(1135m)、蓬莱山(1377m)、諏訪山(1207m) 2020年12月19日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 6:41 駐車場−−7:05 右の沢に入る−−7:19 尾根に乗る−−7:41 小丸−−8:50 蓬莱山−−9:07 林道(1170m鞍部)−−9:30 諏訪山 9:50−−10:12 吊橋−−10:14 駐車場

場所群馬県甘楽郡上野村/神流町/埼玉県秩父郡小鹿野町
年月日2020年12月19日 日帰り
天候小雪後晴
山行種類ほぼ一般登山
交通手段マイカー
駐車場林道終点に駐車場あり
登山道の有無駐車場〜小丸を除いてあり
籔の有無ほぼ無し
危険個所の有無蓬莱山直下は岩や急斜面で転落注意
山頂の展望小丸:悪い
蓬莱山:北西〜北東に開ける
諏訪山:両神山方面に開ける
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コメント沢沿いの諏訪山登山口から周回。小丸へは沢を登る予定だったが意外にも廃道化した諏訪山登山道があったので途中まで利用。以降は急な沢と尾根を登って小丸へ。小丸〜蓬莱山は廃道化した登山道あり。蓬莱山直下で多少の岩が登場するが大きな危険はなし。蓬莱山〜諏訪山は尾根上に登山道あり。東側の林道が通行可能なら車で簡単にアプローチできるが今は志賀坂峠で通行止め。諏訪山には小さな神社あり。諏訪山〜駐車場まで登山道があるが、駐車場の登山道入口が閉鎖されており、沢沿いなので増水で荒れたのだろうと予想して尾根を下った。藪は無く歩きやすいが最後は急斜面




林道終点の諏訪山登山口駐車場 登山道は閉鎖。立入禁止の標識類は皆無
登山道を進み堰堤を高巻きして吊橋を渡る 吊橋の先で予想外の分岐あり
小丸方面の谷に「諏訪山(谷コース経由)」の表示。でも廃道化 流された橋の形跡
流れの周囲は凍り付いていた 沢は水量僅か
左岸に目印と道形あり。高巻きしていた 標高870m付近で沢に下りる
標高900mで右の支流に入る。目印あり 沢は水は無いが狭く倒木も多いため斜面を歩く
標高950m付近で右の斜面を急登 標高980mで尾根に出る。植林と自然林の境界
標高1040m付近。植林帯を急登 標高1100m付近
小丸山頂 唯一の山頂標識
小丸から南に延びる尾根を進む 気温は約-2℃。この温度計もそろそろお役御免か
標高1090m付近。地形図通り西側がガレている 標高1060m鞍部から東の谷を見ている
標高1060m鞍部から見た二子山 熊棚はあちらこちらで見られた
標高1120m峰手前 標高1140m付近
標高1140m付近から見た大ナゲシ、赤岩岳方面 微かな積雪
シカの食害除けネット 標高1300m付近。岩尾根
蓬莱山山頂直下 蓬莱山山頂。北側に開ける
蓬莱山山頂標識 蓬莱山の布kumo。真新しいものは久しぶり
蓬莱山から見た北側の展望(クリックで拡大)
蓬莱山から見た赤城山、足尾山塊方面。男体山が微かに見えた
蓬莱山山頂からいったん東へ下る 山頂直下で北斜面をトラバース
山頂の真北から山頂を見上げる。かなりの傾斜 傾斜が緩む
1160m鞍部で林道に接近 1212m峰
1160m峰から見た諏訪山南斜面 南東には尖った武甲山が目立っていた
間もなく諏訪山 諏訪山山頂。諏訪大明神の石碑あり
手製の山頂標識 行政が建てた?立派な山頂標識
北西尾根を下る 途中まで登山道と一緒
登山道と分かれて尾根を直進 標高1020m付近
標高930m付近 標高920m付近。この下は急斜面で左へ迂回
往路の吊橋に出た 下りてきた斜面側は法面。迂回して正解だった
階段を下れば駐車場到着


・諏訪山は地形図記載の山だが小丸、蓬莱山は日本山名事典記載の山。ここも先週に引き続き群馬/埼玉県境である。この3山は北側の間物沢川支流の源流部を成しているので沢から周回ルートの構築が可能。地形図だとこの沢沿いに諏訪山登山道があるので、そこから適当な尾根か谷で西に分かれて小丸に登り、蓬莱山に至れば登山道に乗って諏訪山を踏んで登山道で戻ればいいだろう。

・3週連続で同じルートで上野村へ入り、今回は国道299号線に入って志賀坂峠手前の大きなカーブで諏訪山の案内標識で右の舗装された林道へ入る。実はこの林道のすぐ手前に別の細い林道があって最初は間違えてこちらに入ってしまったが、カーナビの地図上で北上するはずが西寄りに進んでいるので間違いに気づき、国道に戻って正しい林道に入った。諏訪山登山口に続く林道は地形図に出ていないが(実際は破線の歩道として表現されている)、大きな堰堤まで舗装道路が続いていた。

・林道終点が諏訪山登山口兼駐車場で、意外にも登山口の階段は黄色いテープで封鎖されていた。ただし封鎖の理由は表示無しで立入禁止の文言も無い。登山道は沢沿いなので、おそらく近年の豪雨であちこち崩れているのだろう。登山口付近の柵にはストック代わりに使われたと思われる枯れ木の枝が数本あり、登山道が開いていた時はそれなりに賑わっていたことが想像された。

・天気は曇りで僅かに雪が舞っている。今日は冬型の気圧配置なので太平洋側は基本は晴れだが、冬型が強いとこんな埼玉県境まで雪雲が流れ込むことがあるようだ。積もるような降り方ではないが標高が上がると凍結等も考えられるので、今シーズン初めて軽アイゼンを持つことにした。

・登山道が荒れていようが私の場合はほとんど関係ないので気にせず登山道に入る。階段を登り堰堤を右岸から高巻すると立派な吊橋で谷を越えて隣の尾根に乗り移る。地形図ではこの尾根をちょっとだけ登ってから吊橋で渡った沢に再び下って以降は沢沿いを登っていくようだ。

・登山道は尾根を回り込んで西斜面に入ると案内標識が登場。地形図に書かれた登山道の他に右の沢に下るように「谷コース経由諏訪山頂」と書かれていた。意外にもこちらの谷沿いに登るルートがあったようだったが、古びた樹脂製の標識がぶら下がっていて崩落のため入るなとのこと。こっちも沢沿いなので大雨で荒れてしまったのだろうが元から道が無いと思っていたので問題は無い。しばらくは沢を遡上することに。

・沢の水量は少なくどこでも簡単に渡れる。流されてしまった橋の跡があったが今は橋は不要だ。水が流れている箇所は凍っていないが周囲のしぶきは凍り付いていた。左岸に沿って青い荷造り紐の目印が続き、沢沿いに上がっていくのかと思ったら左岸側を大きく高巻しはじめた。斜面には落ち葉に埋もれた道の跡があるが、傾斜は斜面に溶け込みかけて長いこと歩かれていないことが分かる。大量の落ち葉で斜めになった地面は滑りやすく滑落に要注意だ。眼下の沢を見た感じでは滝があるわけでもなさそうで、渇水期なら沢の中を遡上できそうに思えた。

・標高870m付近で高巻が終わって沢に再合流。標高900mの沢の分岐では右の枝沢に目印が続いているが、諏訪山とは反対方向なのでこれが旧登山道とは思えない。おそらくこのまままっすぐ谷を詰めて蓬莱山付近で稜線に出るか蓬莱山〜諏訪山間の1160m鞍部に至って諏訪山に至るのが常識的なルートだろう。でも小丸に立ち寄るにはこの枝沢の方が利用価値が高そうだ。枝沢を登って尾根に上がり、その尾根を詰めれば小丸山頂になるので効率的な周回が可能となるので、目印通りに枝沢を上がることにした。

・枝沢は細く急な登りで倒木もあって意外と歩きにくく、特に傾斜が増してからは右手の斜面に乗り移ってジグザグに高度を上げていく。目印が点在するが道は全く無い。藪も全く無いのでどこでも自由に歩けるが。

・尾根に出ると北側は植林、南側は自然林で、これより上部は全体が植林であった。植林の尾根を登っていくと傾斜が増して岩っぽい個所も登場し、尾根の北側を巻き気味に上がった。

・小丸が近付くと植林から落葉樹林に変わって明るくなり、傾斜が緩めば小丸山頂に到着。比較的新しそうな茶色い手製の山頂標識があり、文字が消えて全く読めなくなったかなり古そうな木製の青い標識もぶら下がっていた。山頂は背の高い落葉樹に覆われて冬枯れの今の時期は全く見えないわけではないが展望は悪い。樹林を通して両神山の険しい稜線が見えている。東側には諏訪山と思われる顕著なピーク。蓬莱山はどこにあるのかここからでは分らない。

・蓬莱山へと続く尾根に入る。これまで同様に藪は皆無で歩きやすい。あちこちに目印があるが顕著な尾根なので見失うことはないだろう。尾根上は冷たい北西の風が吹き抜けて寒く、動いていても長袖シャツが不可欠だ。気温は約-2℃だが風がある分だけ体感温度は低い。群馬側は雲が多いものの晴れているが西の長野県境方面は薄い雪雲に覆われていて雪が降っているようだ。ラジオのニュースでは関越道上り線、大和PA〜湯沢IC間の立ち往生は今だ続いているようだ。雪は小康状態になったようだが、これまでに積もった雪の除雪に手間取っているようだ。今シーズンは初めてのまとまった降雪が記録的な大雪と言う、例年の冬の始まりとは全く異なる状況だ。ここ数年は温暖化の影響で初冬は雪が無くてスキー場が営業できないのが恒例となっていたのだが。

・いくつかの小ピークを越えて進んでいくが地形的な特徴に乏しく、まじめに読図していないと現在位置の把握が難しい。間違えるような地形が無いので読図する必要はないが、現在位置が分からないと所要時間が分からないのは精神的に良くないことである。尾根は痩せた部分はあるが危険なほどではない。多少灌木がはみ出している箇所があったが古いながら明らかに伐採された形跡があり、今は道として機能しているのか不明だが昔はそれなりの登山道か植林作業道だったようだ。

・蓬莱山直下に差し掛かると傾斜が増して岩っぽくなってきたが危険なレベルではない。岩は巻こうと思えば巻けるが直登も難しくないので全て尾根上を歩いた。ここも邪魔な灌木を払った形跡があった。目印は相変わらず点在している。岩の上では西側の展望が開ける。

・最後は南に巻き気味に県境稜線に乗り、左に曲がると蓬莱山山頂だった。古びた木製の手製山頂標識の他に久しぶりに目にするものあり。真新し布kumoだ。少なくとも数か月以内に付けられたと思われ、高齢のkumo氏は今でも元気に活動しているのが分かった。

・展望は北側が大きく開け、これまで小丸から歩いてきた尾根や、これから向かう諏訪山と思われる顕著なピークも見えていた。その右側斜面には閉鎖されている林道が。この林道が開通していてば蓬莱山や諏訪山は林道から簡単に登れる山である。

・蓬莱山からは登山道に乗るはずなので明瞭な道が登場するかと思いきや、蓬莱山から北に延びる主稜線の出だしは踏跡程度の頼りない道だった。山頂直下北斜面は非常に急で、踏跡は一度東へ下って北斜面を巻いて県境稜線へ復帰するようになっていた。その後は明瞭な尾根が続くが案内標識は特に無く、小丸〜蓬莱山間の尾根と大きく変わらないように感じた。ただし尾根は太くはみ出した灌木等は皆無。

・1160m鞍部で東側に林道が登場。蓬莱山や諏訪山とも通常はここから往復だと思われるが、林道は志賀坂トンネルで通行止めのままなので今はトンネルから歩くのが一般的だろう。両神山まではちょっと遠いので林道が開通して八丁トンネルまで車で入れるようになるまでは、群馬側から両神山に登る人はほとんどいないだろう

・1160m鞍部から諏訪山までは良好な道が続く。山頂南側の1160m峰から諏訪山直下にかけては東斜面が伐採され植林されてからまだ年数がたっていないようで木の高さが低く展望がいい。

・最後の登りで諏訪山山頂に到着。小さな神社がありお社の前に置かれた石板には「諏訪大明神」と書かれていた。真の山頂は樹林に覆われて展望は良くないが、僅かに南に下ると主に南東方向に展望が開ける。ここは埼玉県境で南東は秩父盆地の反対側の山並みであり、顕著な三角形のピークは武甲山に違いない。ここから見るとまさに盟主の風格あり。

・山頂で日向ぼっこしながら休憩。樹林のために北西の風はブロックされて快適だった。土曜日なのでもしかしたら他に登山者がやってくるかと期待したが誰もいなかった。

・下山だが通常なら登山道を下るが、登山口で規制テープが張られていたこともあり、登山道のある谷の右岸側の尾根を下ることにした。幸いにして下った先は駐車場のある堰堤付近でありちょうどいい。

・登山道は山頂の東を巻いてから尾根に取り付くが、面倒なので神社裏から直接尾根を下った。すぐに登山道が横断するが尾根をまっすぐ下ると登山道が合流。少しの間、登山道は尾根上に付いているのであった。やがて登山道は左の谷筋へと下っていくが、それを無視して尾根を直進する。この尾根も植林が続いて藪は無い。途中で作業道らしき筋も登場するが、藪が無いので道が無くても問題ない。顕著な尾根なのでまっすぐ下ればいい。

・左下が明るく開けたのでここが駐車場付近と思われ、尾根を外れて植林の西斜面を下った。下って行くと傾斜が急になり往路に通った堰堤と吊橋が見えてきたが、この登山道付近の斜面は法面で下れなかった。左に迂回して法面を避けて吊橋を支えるアンカーの南側を回り込んで登山道に合流した。

・そこから駐車場までは僅かしかない。再び黄色い規制テープを跨いで駐車場へ。車は私のものだけ。3週連続の群馬/埼玉県境シリーズは今回初めて誰とも会わなかった。

 

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